後遺障害等級認定 「併合」ってなに?

交通事故などで損害賠償金をもらうといった場合には、障害が残ったかどうか、残った場合には何等級なのかが大きなポイントとなります。この、障害があるかどうかの判断をするのは、医学的な面でいうとこれ以上治療を続けても改善が見込めないとき、いわゆる「症状が固定されたとき」になります。症状が固定されたとする時期は人によっても違いますし、けがをした症状状態によっても異なり、単純に何カ月で固定したと決められるものではありません。障害等級は自賠責等級表によって決められます。後遺障害が一つの場合は表に当てはめて何級だと分かりやすいのですが、2つ以上の障害が残った場合は併合などを行って障害等級を繰り上げ、最終的に一ルの等級によって評価します。一番重い等級と次に重い等級によって併合が行われて重い方の等級が繰り上げられます。5級以上の後遺障害が2つ以上残った場合は3級、8級以上の後遺障害が2つ以上残った場合は2級、13級以上が2つ以上の場合は1級繰り上げる、それ以外の等級は最も重い等級を採用することが基本です。併合の場合ポイントとなるのは「系列」です。この併合が行われるのは系列の異なる複数の後遺障害が残った場合にされるものだからです。系列とは、身体を部位ごとに10種類に分類して、更に各部位を機能ごとに分類して35種類のグループに分けたものです。眼について言えば、眼球の障害と瞼の障害に区分されて、眼球の障害を更に視力、調整機能、運動、視野に分けられています。しかし、眼については、これらは系列が違えど同一の系列とみなす取扱いとなっています。同一の系列とみなすものは他には同一上肢・同一下肢の機能障害と手指の欠損または機能障害があります。

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